植物系統分類学
(Phylogeny)


 植物の分類は、リンネの「自然の体系」に始まるとされていまる。その後、ダーウィンの進化論の考えに基づいて発達して来た分類学が、系統分類学と呼ばれるようになった。
 ここでは、「植物系統分類の基礎」という本にも基づいて表してみました。近年、DNAによる進化の研究が進み、今後、系統樹が変わってくる可能性もあります。

分類の単位
 分類系では、下記のような階級を用いている。更に、中間的な階級として亜*(例:亜門、亜種)と言う階級も存在するが、基本的な階級は下記の通りである。


  綱
    目
      科
        属
          種

植物の門

単細胞 生殖 光合成
1 細菌植物門 ×
2 変形菌植物門 ×
3 真菌植物門 ×
4 藍藻植物門
5 紅藻植物門
6 黄藻植物門
7 橙藻植物門
8 褐藻植物門
9 緑虫植物門
10 緑藻植物門
11 輪藻植物門
12 コケ植物門
13 シダ植物門
14 種子植物門
この分類は古い形態学による分類です。
1は、いわゆる細菌です。
2は、ちょっと変わった生物です。菌類に近い生物です。
3は、黴やキノコのたぐいです。菌根菌もここに入ります。ここ参照。
4は、地球に最初に酸素をもたらした生物です。
5〜11(9は除く)は、階層海草と思ってください。
9は、緑虫などの葉緑素を持った単細胞生物が多いです。
12〜14は、いわゆる地上に見られる植物です。野山の緑なす植物です。現在では、ただ1種類の緑藻植物から地上に植物が上がり、コケ植物、シダ植物、種子植物と進化してきたと考えられている。

生物の系統樹

この地球に生命が誕生して人が現れるまでの歴史です。
ここを見てください。

種子植物
 セントポーリアの分類上の位置

セントポーリアは当然のことながら、上記の14種子植物門に入ります。
以下、セントポーリアは、赤い文字の所に分類されます。
種子植物門は次の2つの亜門に分けられます。
裸子植物亜門 ソテツやイチョウに代表され、受粉のときに杯がむき出しなっている植物とされる。
被子植物亜門 我々が普通に見る植物で、受粉のときに花粉が雄しべの柱頭に付き、花粉管を通して受精が行われる。
被子植物は、下記の二つの綱に分類される。
双子葉植物綱 種を蒔いて芽を出した時に、子葉が2つに分かれているものである。大変判り易い。
単子葉植物綱 子葉が1つのもである。この植物は、双子葉植物から分かれて進化してきたと考えられている。
セントポーリアは双子葉植物に分類されます。
次に、双子葉植物の分類です。下記は定着した体系にななっていなようである。
分類としては未発達なようである。花弁が離れているものとくっついているもので分けているようだが、その必然性がよく分からない分類のようです。将来、分子生物学によって再構成されそうな分類ですね。
多心皮類 被子植物の中では原始的なもので、モクレンやキンポウゲなどの植物がある。
離弁花類 古生花被類とも言われる。種々のものがある。
無花弁類 これも原始的て被子植物と考えられ、ブナなどがある。
合弁花類 離弁花類のいろいろな群より由来したいくつかの無関係な群の寄せ集め。
セントポーリアは、合弁花類に分類されます。
合弁花類は、次の3つの目群に分類されます。よく分からないので羅列します。
サクラソウ目群 サクラソウ目、イソマツ目
ナス目群 ツツジ目、カキ目、リンドウ目、アカネ目、ナス目、キキョウ目
キク目群 キク目(キク亜科、タンポポ亜科)
セントポーリアは、ナス目群のナス目に入ります。ナス目の性質についての説明を「植物系統分類の基礎」という本から抜き出してみます。セントポーリアの性質を見るときになるほど思う性質がありますので役立ちます。なんか訳の判らない言葉がいっぱいですけど・・・・
花は多くは両性、ときに放射相称のものもあるが、たいてい左右相称、子房上位、異花被で5数性、合弁でしばしばつぼみのときに巻く。雄しべは5〜2本で花冠につき、それの裂片と互生する。ときに一部は仮雄ずいとなる。花粉は2または3細胞性。雄しべはふつう2心皮性、子房はときに二次的な隔室によって区切られ、心皮数より多くの室をもつ。子房の各室に多数の胚珠をつけるものより、偽単性となり1胚珠のみをつけるものまである。胚珠はふつう倒生〜彎生、ふつう1珠皮で薄層型の珠心をもつ。胚嚢形成はふつうタデ型であるが、ときにネギ型、レンプクソウ型などもみられる。胚乳形成は造膜型または遊離核型。果実は多くは刮ハまたは液果、核果、または4個の分果に分かれる。種子に胚乳あり、またはなし。
目が出て、その下で科が出て来ます。ナス目には、27科有りますので並べます。セントポーリアは、皆様ご存じのイワタバコ科です。
ヒルガオ科、フォウクイアリア科、ハナシノブ科、ミツガシワ科、ヒドロフィルム科、ムラサキ科、レンノア科、ナス科、ノラナ科、ドゥケオデンドロン科、フジウツギ科、ゴマノハクサ科、クロブラリア科、ノウゼンカズラ科、ヘンリクエジア科、キツネノマゴ科、ゴマ科、マルチニア科、イワタバコ科、コルメリア科、ハマウツボ科、タヌキモ科、ハマジンチョウ科、オオバコ科、クマツヅラ科、シソ科、ハエドクソウ科
やっと、ここまで来ました。(フーッ・・・・・・)

参考文献

「植物系統分類の基礎」 山岸高旺編、北隆館発行、平成9年、¥3500+税
「DNAからみた生物の爆発的進化」 宮田隆著 岩波書店発行 1998年 ¥1600+税

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